Day7 忘却のオリーブオイル

朝食の時間。

ふと、調味料コーナーで何かをつけている人を見て、ハッとする。

しまった!

パンにオリーブオイルかけるのを忘れてた!!!

去年の後半で、パンにオリーブオイルをかけるとおいしいことに気づいて、やっていたんだった。

前日までの6日間をまるまる無駄にしたような喪失感。

阿保である。

こんなことでもったいないって思うなんて。

修行が足りていないのである。

 

去年ほどじゃないけど、ここでの生活がキツくなってきた。

もう嫌だ、帰りたい。

逃げ出したい。

弱い自分があふれ出る。

瞑想中は、なぜか消してしまいたい自分の痛い思い出がしつこいくらいフラッシュバックする。

 

たぶんこの日だったと思うんだけど、昼の休憩中、外で散歩をしていると、ジョンレノンが誰かと二人、空を指さして見上げている。

しかも、何やら普通にしゃべっている。

こら、ジョンレノン、いかんぞな!

聖なる沈黙を普通に破っているジョンレノンだった。