さあ、今年も朝4時に始まったヴィパッサナー瞑想の10日間コース。
今年は4時20分に鳴らす鐘の担当となった。
昨年は足の激痛に苦しんだ4時30分~6時30分の初回2時間。
足は多少痛いけど、余裕。
やっぱ去年の経験と、この1年1日2時間座り続けたのは大きい。
但し、瞑想の内容はボロボロ。
全然意識を保てない。
すぐにどっか行っちゃって、別の思考の没頭。
そのまま2時間はフィニッシュした。
去年のルーティンを踏襲し、皆が朝ごはんに行く中で、僕はシャワーを浴びて、脱いだ下着類を手洗い洗濯。
20分ズレで食堂へ臨む。
トースターへパンをセットし、先に味噌汁ご飯をパクつく。
そろそろかな?
振り返ってトースターを見ると、髪型以外ジョンレノンみたいな初老の男性が僕がセットしたパンを取ろうとしていた。
おっ、オレのパン!!
思わず止めようとして、ハッとする。
「オレのパン」なんてない。
このコースは無料で開催されており、コース後に寄付ができるものの、僕はまだ寄付もしていない。
その状態で、パンは誰のものでもないのだ。
首を傾げていたジョンレノンは、やがてパンを取らずに去っていった。
パンを食べたいジョンレノンに悪いなと思った僕は、まだ焼け切っていないパンを回収し、食べた。
トースターはもう1台あって、そこは今空いているから、そこを使えばいいだけなんだけど、ジョンレノンは今年が初めてなので、まだ勝手がわかっていない。
いや、わかるな、気持ち。
僕も去年は一挙手一投足、やっていいのかよくわからんことが多かったもんな。
朝8時~9時の瞑想を終えて、9時~11時のターン。
ここで、新しい生徒は皆自室へ移動するよう指令が出て、ホールには古い生徒のみが残った。
うん、ここは僕は去年新しい生徒側だったから、何が行われていたのかを知らない。
さて、ここでゴエンカ氏の録音音源からは、喝!
お前ら、たるんでんじゃねえぞ!と。
新しい生徒は古い生徒を見ていて、古い生徒が遅刻すれば「ああ、遅刻していいんだ」って思うし、古い生徒がちゃんと座ってなければ「ああ、ちゃんと座らなくていいんだ」ってなる。
模範となりなさい、ってごもっともな指摘。
確かにね、意外なんだけど、昨夜のオリエンテーションでも、3人くらい遅刻してきていて、その全員が古い生徒なの。
新しい生徒の方が気持ちが締まってる、そんな感じ。
そして、僕は落合博満さんがジャイアンツへ移籍した時の話を思い出した。
当時の回想録で、長嶋さんから電話がかかってきて、落合夫人が尋ねる。
「もう全盛期の打撃はできない落合をなぜ獲得したいのか?」の問いに、長嶋さんは「範を示してほしい」と答えたという。
さて、喝だけでは終わらずに、古い生徒への瞑想の指導もあった。
まず言われたこと。
お前らは新しい生徒とは別メニューじゃ!!ってこと。
これは、言われてスッキリした。
去年、古い生徒は一緒にホールで瞑想していたんだけど、「あれ?古い生徒は2回目以上なのに、同じ瞑想指導なの?」って疑問だったから。
但し、その指導は超ざっくり。
まず、3日までのアーナーパーマ瞑想は以下だよ、と。
鼻孔の下と上唇の上の三角形のエリアで呼吸を観察せよ
エリアは狭くしていけ
呼吸に1分以上気づき続けろ
気づき続ける時間はどんどん長くしていけ
そんで、4日目の朝に呼吸から感覚へ観察対象を切り替えろ、と。
次、4日目以降のヴィパッサナー瞑想について。
これは感じる感覚が粗雑な場合や、流れのように感じる場合に応じて、臨機応変にやり方を変えてやれ、というもの。
で、長々と、たぶん20~30分くらい色々と言われた気がするんだけど、そんなに一気に言われても覚えらんねえ!
ほぼ全部忘れた!!
これはね、後々考えると、これから全体の流れとしてはこうだよって、そういうことを言ってくれてたんだと思う。
よく聞いていると、その後の新しい生徒向けの指示の中で、たまーに「古い生徒はこうしなさい」って指示が出てくるのね。
だから、このときは指示を覚えなくて大丈夫。
でも、それが僕はわかっていなかったから、うぬー!!ってなってた。
この日はひたすらこれにトライ。
でも、全然うまくいかなかった。
まず、意識が保てない。
そんで、呼吸の感覚もよくわからない、捉えられない。
ダメダメな状態でフィニッシュしたこの日。
ああ、去年のコース終了時に比べたら、格段に落ちているな。
そう実感して終えた、1日目。