朝の洗濯物の時間。
慣れた手順で、最後に衣類を雑巾絞りで水切りした後に、ピンチハンガーに干していく。
いつもは大きなピンチハンガーの隅っこを細々と使うんだけど、今日はなんか小さめのピンチハンガーを発見。
おおっ、これちょうどいいじゃん。
そこにどんどん干していってたら、「ガシャガシャ」って音が聞こえた。
ん?と思って振り返ると、そのピンチハンガーを50代半ばくらいの圧の強い男性が「これ、オレのだぞ!」って無言で揺さぶってる。
聖なる沈黙だからしゃべっちゃいけないんだけど、思わず「あっ!」って声出してしまいながらも、慌ててピンチハンガーから自分の衣類を外す。
なんて準備がいいんだ!
まさか、自分のピンチハンガーを持参する人がいたとは!!
さて、この日はある意味で今回一番衝撃的だった。
たしか、午後の瞑想の開始前。
コースマネージャーの方は僕の側に来て耳打ちする。
他の生徒さんから、あなたの腕時計の秒針の音がうるさいって
この時計を貸すから、腕時計を外してください
預かっている貴重品袋の中に入れておきます
ガツン、と衝撃が走る。
すぐさま指示に従いながらも、古い生徒のレベルの高さにビビっていた。
去年、同じ時計を付けていたけど、大丈夫だった。
それはきっと、新しい生徒の一番後ろの隅っこだったから。
今年は古い生徒の最後尾。
やべえ、古い生徒のレベル、超高え!
たしかに、来る前に協会からもらったメールに、「秒針の音がする時計NG」って書いてあった。
こういうことなんだね。
さて、今日も瞑想は上手くいかなかった。
けど、少し進歩はあって、呼吸の感覚はコレかな?ってのがわかった。
去年はね、マスクしてたの。
だから、吐く息がマスクの中にたまって、呼吸を感じやすかった。
それが、規制緩和されてマスク強制じゃなくなったから、それは嬉しいんだけど、口がマスクで覆われていないから、呼吸の息を感じ取りにくい。
で、感覚を感じようとトライしてたとき、これかな?って思ったのがあって。
呼吸に合わせて、鼻の下の部分が、微かにだけど膨れたり縮んだりしてる。
それに気づいたの。
要は「吐く息や吸う息に感覚を感じなければ」って思ってたんだけど、「呼吸に伴う動きの感覚」でいいんじゃないかなと。
その理解でいいだって確信が持てたのが、師匠との面談。
ホールで順番に4人ずつくらい呼ばれて、一人一人に聞いていく。
呼吸に気づけていますか?
1分以上気づき続けられますか?
質問はこの二つだ。
僕の二人前の生徒が「呼吸に触れる感覚に気づけない」って答えて、それに対して師匠が「空気に触れる感覚を観察するのは新しい生徒なので、古い生徒は空気じゃなくていい」ってコメント。
これを聞いて、ああ、たぶん僕は合ってるなってわかった。
師匠との面談は、とにかく正直が一番!
これは、昨年のサーファーの兄ちゃんから学んだこと。
僕は「感覚には気づけている」「1分間はできないことの方が多いけど、できることもある」って答えて、師匠からは短く『結構』って返してもらった。
とにかくひたすら呼吸を観察する、という非日常的な一日が、なんとか少し前進して終わったんじゃないかなって思う。