捨てるから、大事にできる

とある現場が終わって、引き上げる時。

同行してくれてた、優秀な後輩。

使わなかった物をバッサバッサ捨てていく。

新品でも容赦しない。

ビニールの封を切っていない紙ファイルなんかも、ゴミ袋へドボン。

それを見て、少し「うっ」ってなる自分がいて。

でも、それ、今後自分使うんか?っていうと、たぶん使わない。

でも、せっかく作ったのに新品のまま使わずに捨てられていくそのピカピカの姿に、どこか胸が痛くなる感覚。

だけど、そうやって「いつか使うかも」って生殺しにするのは、きっと「物を大事にする」ってこととは違う。

新品であろうが、なんであろうが、要らなければ捨てる。

それができるからこそ、要る物を大事にできる。

逆説的だけど、きっとそう。

全部を大事にはできない。

だから、全部を大事にしようとする人は、一つも大事にできない。