人は一度上がった階段を降りようとはしない

ニュース、普段全く見ない。

なんか、そのまんま、画面から流れてくる情報をそのまま何も考えずに受け入れてしまいそうで嫌だ。

それが全部じゃないはずで。

あの四角い枠よりも現実はもっと大きい。

角度が変われば全く違う画面があるはずで。

でも、テレビのニュースではそれがわからない。

あれが全てだと、無意識のうちに受け入れてしまう。

そして、他人に「こうだ」と語ってしまう。

 

その日初めて入った中華屋さん。

天井近くに設置されたテレビから、日本の石炭火力発電は効率悪いのが多いんだと。

「効率を上げなければ」という論調に僕は「ズレてる」と思う。

そうじゃなくって、使う量を減らさなきゃいけない。

 

大して寒くもないのにつけっぱなしの便座ヒーター。

運動不足を解消しよう!と言いつつも運転し続けるエスカレーター。

人は「一度手にした便利」を手放そうとしない。

一度上がった階段を降りようとはしない。

 

捨てて、身軽になって。

階段を降りて、自分の手に取り戻して。

 

これはとても難しいこと。