職業病

文明社会というものは、少なからず分業することで成り立っている。

自分で火を起こして、水は近くの川から汲んできて。

コツコツ野菜を畑で育て、肉は狩りや釣りで獲ってきて、電気は使わないか、もしくは自分で発電しちゃうか。

そんな、何でもかんでも自分でやっちゃう人なんて稀のまた稀で。

全部やっていたら、それだけで一日の大半が終わっちゃう。

分業するからそこに特化できて。

その分野が進歩するというか、尖っていくことができる。

 

いろんな会社があって、会社ごとにその分野に特化している。

さらに、会社の中でも細分化されていて。

例えば、「買う専門」の部署があるのです。

とある先輩Aさんが言ってた。

この部署の人たち、軒並み皆んなドケチなのだという(笑)

Aさんは釣り好きだから、お金に糸目をつけない。

釣りプレイ時の快適さ、心地よさを追求して、10万円を超えるような最高級のリールをバンバン買ったりする。

「買う専門」の人たちは違う。

各社の金額比較表を作って、イッチバン安いのを買うんだって(笑)

いやぁ、職業病だね!!

「いかに安く買うか」が仕事だからね・・・。

 

釣りに何を求めるかは人それぞれ。

僕なんかもAさんタイプだから、「げえ、この人は何が大事なのかわかってねえ!もったいねえ!!」って思ってしまいがち。

でも、そう思う僕がズレてる。

自分のモノサシで他人の行為を評価しようとしている。

その人がそれで「ヨシ、安く買えてバッチリじゃ!!」であればそれは本人にとってイッチバン良いわけで。

誰が上でも下でもない。

わかっちゃいても、なかなかそう素直に思えなくって。

ついつい「それは違うでしょ!」って、無駄に干渉しようとしてしまうのです。