幸せのベースライン

旦那と息子は気が狂っている。

耐えかねた奥さんが家を出て行って、今日の昼前に帰ってきた。

ほんとは昨日の夜に帰ると聞いていたが、腰が上がらなかったのか、今日帰宅。

夜に話したのだけれど、なんかおかしい。

なんか噛み合わない。

途中で、ピンときた。

育ってきた環境が違いすぎるのだ。

円満な温かい家庭で育ってきた奥さん。

自営業の父は必ず夕食定刻にいて、娘を溺愛。

毎日の一家団欒は当たり前。

対して、僕。

母は常時何かにキレていて、父は平日夜遅く、休日は疲労で起きてこない。

外食に行けば姉に「何食べたい?」と聞いても答えず、中華に行こうとすれば「えー、中華ぁ!?」と嫌がり、それに対して僕はキレていた。

幸せのベースラインが違うのである。

僕にとっては現状、すごく家族とも平和に過ごしている。

でも、奥さんにとってはなんて家族をないがしろにする夫なんだ、と感じている。

同じ空間で同じ時を過ごしているのに、このズレ方。

そこで何が起こっているか、ではない。

起こっている事象に対して、僕らの中に「感覚」が発生して、それに反応しているだけなのである。

そして、その「感覚」は幼少期から培われたベースラインよりも上か?もしくは下か?で決まるのだ。