実家に帰っている奥さんと坊ちゃん。
何の連絡もないが、たぶん夜食べてから戻ってくるだろう。
というか、出来るだけ滞在させたいに違いない。
実家から愛されている奥さん。
さて、僕の夜飯。
思い立ったが吉日。
前回アタックして「コロナ閉店」だった焼き鳥屋さんに行ってみましょう。
17時開店とほぼ同時。
先客はカウンターに一人。
距離をとって、手前のカウンターに座る。
注文はなんと、白紙に手書き。
漢字で書き始めた文字。
ちゃんと書かなきゃ、という見栄が面倒臭さに負けて平仮名に変わっていく。
味はバッチリ、文句なし。
全部美味しかった。
その分、目につくのは置き物に溜った埃。
チーズやワイン推しの焼き鳥屋さんの割に、追いついてきていない中途半端な内装。
愛想なく、こち亀の主人公のようなルックスで部分的な茶髪が似合っていない大将。
トータルでいい店。
そんなものはほとんどないのかもしれないけど、難しいことだね。
30分足らずで6千円以上を平らげた僕に「わぁすごい!よっぽどお腹が減っていたんだね!」と大将の奥さんが感嘆の声を上げる。
いや、実はそんなにお腹減っていなかったんです。