ピアノ

音楽が好きで。

「楽器やりたい!」って思いだけあって、ずっとやらず終い。

まず、買おう!って1年以上前に近所のリサイクルショップで買った、電子ピアノ。

触ったのは、最初の2日間くらいだけ。

まさに三日坊主。

それでもなかなか手放せずにいた。

時間さえあれば。

あの仕事さえ終われば。

でも、「その日」はやってこなかった。

まるで、「英語ができるようになりたい」って思い続けている人みたいだ。

視界に入るたびにピアノは僕を責める。

 

お前はいつピアノを弾くんだい?

 

それは、ボディブローのように効いていて。

でも、僕はそれに気づかないフリをしていた。

僕は今日、やっと認めることができた。

「僕はピアノを弾かない」ってことを。

もしかしたら5年後、10年後は弾くかもしれない。

でも、今は弾かない。

それを認めて、買ったリサイクルショップに売りに行った。

 

きっと、多かれ少なかれ「理想の自分と現実の自分のズレ」はみんな抱えていて。

それに気付かないフリをしているから辛い気持ちになった李、イライラしたりしてしまう。

ゼロにはできないし、理想がないのもどうなんよ?

でも、そのズレはきっと、出来るだけ少ない方がいい。

そのときできることは一つだけ。

一つのズレを埋めていく、小さくしていく。

そうなれば、僕らはもっと軽い気持ちで生きられるのかもしれない。