とうとう電話も出なくなった。
出ないのに、なんで充電はしてるんだろう?
誰の電話なら出るのだろう?
持ってた案件を無茶苦茶にして、地雷を大量に仕掛けて、出てこなくなっちゃった人。
地雷の凄まじきこと、この上なし。
まあでも、そういう人がだとわかっていながら仕事を任せていた組織にも問題があるし、年とってるってだけで、みんな「できて当然」って冷たいもの。
15年以上いてさ、その状態でさ、さすがにそれは「いちゃいけないレベルに向いていない」確定してるよ。
なんで身を引けないのか?
それは、ダメな自分を認めることができないから。
別に、会社を辞めたからって、死ぬのが確定するわけじゃない。
周りの視線は相当冷え込むけど、今の組織にしがみつくよりは絶対にマシなはずなのに。
今まで周りが接してくれたのは、後ろに会社の看板があったから。
たまたま「正社員」という型に入れて、入れたけど、やってみたら全然できなかった。
いや、最初はみんなできないの、全然。
でも、5年したら、できるやつはそこそこ何かしらできるようになってる。
15年以上。
それは、もう十分な期間だよ。
認めることができない。
その期間が長すぎるが故に、自分がポンコツすぎて失敗したんだと認めることができないのか?
周りのフォローが足りなかったから失敗したと思い込んで、自分を守ろうとしているのか?
その型が強力で、その甘い汁を吸い続けたい。
そう思っているのだろうか?
わからない。
わからないし、僕がどうこう言ってもしょうがないし、でも考えてしまう。
とある会社に勤めるなんて、ものすごい数の選択肢の一つでしかなくって、だから、それが自分に合っている可能性なんて、そもそも確率低いのにね。
そりゃ、事情を理解していない周りの誰もが「もったいない」って無責任なこと言うよ。
あれね、ほんと無責任だから。
損得だけ考えたら、無理やりでもできる限りしがみつき続けた方が延命できるかもしれないよ。
でもね、それはきっと「生きてる」って胸張って言えないよ。
黒澤さんの映画「生きる」を思い出します。