タとザとワ

謹告。

普段は御母堂とかさ、そういうこと。

それがさ、本人の名前が書いてやんの。

思わず、ガン見する。

それを知らせるワードファイルは、いつものように淡々としていた。

香典などは辞退するそうで。

その辺もいつも通りで。

ただ、死んだのが本人だった。

元同期。

僕と同じ年齢が、そのワードファイルにゴシック体で書いてあった。

入社研修で顔を合わせたり、少し話したり。

その後関わり合うことはなかった。

でも、すげえ感じのいいやつだった。

なんで僕はショックを受けているんだろう?

久しぶりに死に向き合う。

現実的な死に。

彼の死が僕に問う。

 

お前は、このままでいいのかい?