生産された、エリート

ズラッと並んだ番組名。

そこに、懐かしい文字が並んでいた。

「バースデイ」

スポーツ選手のドキュメンタリー番組。

まだ、やってたんだ!

調べてみると、スタートは2005年。

いや〜長寿。

しぶとく生き残っていますな。

 

ヘタしたら10年以上ぶり?に観る回。

今回追っかけるのは、卓球界のスーパーエース

若干7歳のその少年、素人目にも、凄まじくお上手。

中国遠征で、大陸のエリート少年に普通に勝っちゃってる。

 

両親は、元卓球選手。

生まれた時から、「この子は中国人選手に勝つ」と決めていたようで。

バブバブ言ってる時から見せる映像は、卓球の試合。

持たせるオモチャはしっかりラバーが貼ってある、本格的なラケット(そう見えました)。

画面は切り替わり、2歳で相手のコートに淡々と打ち返す姿が・・・というか、身長が卓球台ギリギリで、ほとんどその勇姿は見えない。

そして現在。

両親が経営する卓球場で、毎日練習する少年。

その日は平日、「練習が終わったのは夜10時」という、あまり聞きたくないようなナレーションとともに、自宅の夕食のシーンへ。

いや、もうとっくに夜食の時間、ですよね・・・・。

練習中の鬼から、食卓の優しい母への変貌にホッとする僕。

 

まさに、英才教育。

まるで、範馬刃牙

何も文句ないし、ナレーションでは「天才」なんて言ってるけど、生まれてからここまで「選択と集中」をかければ、それは「天才」なんて言っちゃダメな気もする。

生まれ持った資質も絶対あるけど、単純にできる限りの時間を注ぎ込んだだけだ。

両親も、少年も。

そのエネルギーに感服。

 

少年本人も楽しそうだし、「世界チャンピオンになる!」って言ってる。

育て方の一つとして、完全にアリだと思う。

いろんな競技で、こういう風にやって、ダメだった人たちも、きっと山ほどいる中で、現時点でここまで成功している。

すごいことだと思う。

 

「好き」って、なんなんだろう?

フッと胸に沸く疑問。

 

ただ、これを見たからといって、僕は我が子にスパルタで野球を教えようとは思わない。

一人の5歳児の親として、思う。

ここまで、子供の人生を決めつけてしまって、いいのか?

逆にいうと、僕の子に生まれた時点で、無意識のうちに決めつけてしまっている、ということでもある。

言わずもがな、子供に環境は選べないし、環境によって将来には全く異なる景色が広がる。

ただ、自分で選ぶ余地が広いか狭いかだけ。

配られたカードの中で、子供は生きていくしかない。

 

そう、僕だって、決めつけているのだ。

大なり、小なり。

ということに、書いていて気がついた。

 

受け入れろ、我が子!

今更、お前に親を変えることはできない!

将来、暗澹たる人生が待っていたら、俺を恨みな!(笑)

僕は、必死に見苦しい言い訳をするだろう!

以上。