父からの電話。
用件は、あらかた察しがついていた。
枕詞の後に出たワードに、僕は即防御線を張った。
その話をするのであれば、切るね。
親であっても、妥協しない。
この件で会話しても、お互いに感情が荒れるだけ。
たとえ親であっても、他人の一人。
僕の人生に責任を取ってくれるわけではない。
だから、自分で決める。
自分の頭で考えて、自分で判断して、自分のケツは自分で拭く。
拭けるかはわからないけれど、拭こうとはする。
親の言うことを納得しないまま聞いたとしても、親のせいにするだけだ。
親がそのことを知っているわけでも、理解しているわけでもない。
人が否定するのは、たいていは理解していないものについてだ。
まあ、僕も理解し切ってはいないだろうけど。