手段と目的

もう1段階上がれば管理職!

という先輩がいる。

技術的には僕なんて遥かに敵わない、経験豊富な先輩。

ただし、管理職となると、また話は別なようで。

その分野の専門性を持った上で、個人としてどうするか?ではなく、組織としてどうすんの?が問われる。

そなんだと思う。

で、その先輩がすげえ難題に取り組んでいるんだけど、きっと。

出社して仕事してたら、その件についての取り組み方について、偉い人から延々と指摘喰らってる。

テレワーク多し、雑音少なし、めっちゃ耳に入ってきて、自分の仕事に全然集中できない!

何言われてるかっていうと、「それは手段であって目的ではないよ」ってことをずーっと言われてる。

上司が修正しようとするんだけど、やっぱりその「手段」に戻っちゃう。

聞いてて超もどかしいんだけど、先輩も寝てないせいか、それがずっと腹に落ちないようで、堂々巡りが続く。

1時間以上続いたのではなかろうか。

偉い人が「めしくいいこか」と皆に声をかけてくれる。

行きたいけど、仕事がまるで捌けていない。

断って、自分の仕事をしながら、さっきのことを考える。

そもそも、その先輩だって忙しい。

その上でさらに「うちの部署だけこの活動何もしないわけにいかない」という理由ですげえ難関の課題が降ってきてる。

さらに、昇格試験もある。

で、もともとルーティン業務もどっさりある。

その先輩のデスクトップ画面はいつもアイコンだらけで隙間がない。

限界を超えて翔べ。

そんな感じだろうか。

そのさ、目的じゃなくて手段を言ってしまう理由なんだけど、やっぱり普段から「手段」を目的にさせられているからじゃないかな?

だから、手段と目的が、どっちがどっちだかわかんなくなるんじゃないかな。

上手く立ち回っている人は、「手段」をできるだけサボってるんだと思う。

「バーチャルオフィスには絶対にログインしなさい」ってルールが制定されたけど、ほとんどの人が使ってない。

そのほかにも新たなITツールがどんどん導入されて、使いなさいってなってるけど、すのすべてがリンクしていないから、使う意味が全くない。

ただただ、業務負荷が増えるだけ。

忙しくなるだけ。

人間とは、なんと愚かな生き物なのだろうか。

上は、なんとか少しでも良くしようと何らかのツールを導入する。

下は、反発できないから、ただただ従う。

手段を目的として従う。

結果、誰もが「こんなの、意味ないじゃん」って思いつつ、惰性で生きる。

そして、「こんないいことあったよ」って上に報告するのだ。

僕はちゃんと反発しよう。

最後は従うけどね。

1回はちゃんとNOと言う。

これ、大事。

 

あとね、その先輩を見てて思った。

誰もが管理職に向いてるわけじゃない。

当たり前の話なんだけど。

その先輩にはその先輩のいいとこがいっぱいあってさ。

その方向を曲げるんじゃなくて、正解はひとつじゃなくて、管理職じゃなくても進むべき前向きなポジションがあったっていいのに。

そう思いました。