逆転する同調圧力

ネクタイを買った。

恐らく、10年ぶりとかいうレベル。

新入社員以来の出来事ではないか?

 

夏は暑すぎてノーネクタイどころかクールビズ

これが当たり前すぎていちいちアナウンスされないくらいのほっとかれ感。

夏以外はカッチリきっちりかというと、そこも止まる所を知らない。

「ビジネスカジュアル」なる横文字が出現し、この人ハワイ帰りなのでは?という人がいたり、コロナ渦のどさくさに紛れてジーパンにパーカー着て仕事してる人もいる。

拡大解釈、というやつだろうか?

規則がハッキリしていないと、「それはやりすぎだろ?』というレベルは人によってまちまち。

ヒゲ生やしている人もちらほらいる。

昔は「身だしなみキッチリ!」という同調圧力だったのが、「服装は緩い方が正しい!」って同調圧力に変わってる気がする。

入社した頃、痺れを切らして注意してくれた人がいたものだ。

僕もワイシャツの下に黒Tシャツを着ていたら白色を着なさいと言われ、以降直した。

今思うと、そうやって言ってくれるのはありがたい。

今は誰も言わない。

会社の規則は緩くなる一方である。

 

どちらかというと、僕も服装のゆるさには賛成だった。

スーツ、嫌い。

できれば着たくない。

そう思っていた。

変わったきっかけは二つ。

まずはいいスーツを買ったこと。

朝、着るときの気分が違う。

事務所で仕事していても、ウキウキ感がある。

そんでせっかくいいスーツ着てんのにネクタイしてないと「なんか足りない・・・」感が否めないの。

 

もう一つは槙田雄司さんの「一億総ツッコミ時代」。

「ベタに生きよう」という呼びかけに賛同。

サラリーマンのベタと言えば、スーツにネクタイ。

ヒゲは剃って当然でしょ!?

 

というのもあるんだけど、実際は通勤朝チャリで首元が寒い。

かといってまだマフラーするほどでもないや。

ネクタイしたらちょうどいいのでは?と思ってしてみたら、これがちょうどいい塩梅。

みんなネクタイしてないから「どうしたの?今日出張なの?」と言われる始末。

みんなしてねえのに「自分だけベタ」してるっていう優越感。

何だろうね、この無駄な快感は。

 

要するに強制されたわけでもなしに「自分で着たい、着よう」って思った事がデカイんだろうね。

でも、ユニフォームって大事な気がするんだよな。

野球部の時、真冬でも練習用のユニフォーム着て屋内練習してた。

スライディングするわけじゃねえから、洗い物増えるだけでムダなんだよ。

でも、あれはあれでよかった気がする。

大事な事だったんだよ。

野球できなくても、わしは野球なんやぞって。

そんなメンタルは保たれるよ。