医者と薬と「考えることの放棄」

実は・・・いや、やっぱりいいや・・・

 

無駄にちょっと隠そうとする、父親。

電話越しにこっちへ心配かけないように、という思いは伝わってくるんだけど、完全に「聞いてほしい」という願望が勝っている。

「なんだよ、言えよ」と返すとやはりどこか嬉しそう。

あぁ、言ってしまった。阿保やな。あはは・・・

後ろで母が「また、そんなこと言わんでいいがに」とか言っているのだろうか?

言葉尻まで聞き取れないが、側に母もいるようだ。

 

まず、5月に父は救急車で運ばれたらしい。

しかも、警備の勤務中。

手薄だなー!そこの警備(笑)

そんで、最近心臓の動きが弱いらしい・・・。

わからん!その感覚!

でも、大ごと!やばそう!

 

ずーっと前から、「血圧の薬飲まなくていいように食事変えな」って、帰省する度に口酸っぱく言ってきた。

まだ、飲んでる。

腹もずっと出てる。

たぶんね、警備の仕事で夜勤もあって、不規則な生活ってのも原因なんだよ。

ストレスで食べたくなっちゃうんだと思う。

薬の名前を聞く。

副作用は?と聞くと、答えられない。

 

医者に診てもらって、処方された薬飲むのって、ある意味じゃあ「考えることの放棄」でもあるんだよ、きっと。

 

しょうがないから調べてみる。

アムロジピリン、血管においてカルシウムイオンが細胞内に入ると血管が収縮するんだけど、この薬はこれを阻害する。

よって、血管が収縮しない→血圧が下がる効果あり。

んで、この薬は他の同じ作用の薬と比較すると、欠陥選択性が高く、心収縮や心拍数に対する抑制作用は弱い・・・

ということは、心臓に対して活動を弱めちゃう副作用もあるってことだ。

あと、高齢者は要注意。

血中濃度半減期が長くなるため、2.5 mg/日からスタート。

64歳の父の服用量は5.0 mg/日だ。

 

これで、一つの仮説が立つ。

今までは5.0 mg/日服用しても、身体が処理しきれてた。

それが老化によって、処理能力が落ち、血中濃度がどんどん上がってきた。

それによって心臓への薬の作用が高まり、症状として表に出るようになった。

 

僕にできることはここまで。

たぶん生活を変えないと、治らない。

食事、不規則な生活リズム、これはセットだ。

変えるかどうか、これを決めるのは本人。

でも、これはチャンスだ。

人間、いい時は変えられない。

まだ間に合う内に症状として現れてくれたおかげで、チャンスが回ってきた。

打席に立つかどうか、これは他人には決められない。

理解したからといって、行動するかどうかは別の問題だ。

それは、痛いほどわかる。