久しぶりに、雨が降っていない。
曇り空のありがたみを噛み締めながら、家を出る朝。
テレワークで体内時計が狂ったのか、めっきり早起きができなくなった。
さて、始業まで時間がない。
早足で駅に向かいながら、妙な引っかかりを覚える。
なんか、忘れてる・・・
この感覚、悲しいくらい当たる。
嫌な予感、引っかかり。
肝心の「それがナニか?」はわからないんだけど・・・
道半ば、思い出す。
マスクだ・・・マスク忘れた!
取りに帰ってる時間もないし、取りに帰るほどのものでもない。
迷うことなく歩を進め、駅が目に入ってきた。
駅のエントランスに、見慣れぬティッシュ配りのおじさん。
・・・いや、違う。
配っているのはティッシュではない、もっと薄い。
かといって、ビラよりも厚い?
おはようございます!〇〇〇〇です。よかったらお使いください!
射程圏内に入った僕に、おじさんがくれたもの。
それは、マスクだった。
うわ〜、時代だなー!
10年前じゃあ、考えられない。
たしかそのおじさん「交通安全協会」だかなんだか言ってたような・・・なんの活動?
マスク忘れても、通勤途中でマスクくれるおじさんがいる。
なんて、平和な国なんだ。