いい国、ニッほん

車検完了、お店に車を取りに行く。

新車だって、5年も経てばガタが出始める。

数字の桁が一つ増え、前回の倍近くお支払い。

 

ATMから卸したての現金を数え、手渡す。

担当者さんが丁寧に数える姿をよそに、そうだよな、車屋の会計にスピード感はいらないよななんてボケーっと思いつつ、明細に目を通していく。

あれ、電話で錆止めやるって話だったけど、それはどの項目だ?言葉がわかんねえな、そんでその錆が出たフレームの材質はナニ使ってんだ?

「あの・・・」

明細から目を離すと、担当者さんが言いにくそうにしている。

「1万円多かったんですが・・・」

そうぼやいて、申し訳なさそうに1万円をテーブルに置いた。

そんな、申し訳なさそうにしなくたっていいのに(笑)

苦笑いを浮かべながら、僕はお札をカバンの中に入れた。

 

いい国だな、ここは。

他の国じゃあ、きっとやっていけねえんだろうな、自分。