卑屈にならずに、堂々と。

母、退院して約1ヶ月。

そこそこ滅入っているという。

無理もない。

手術に失敗して、身体が思うように動かなくなって、歳も60超えてて。

口がうまく動かせないから、食べるのも難儀。

私の方が先に死ぬわ。

そう言いたくなるのも、ごもっとも。

 

前向きに生きて欲しい。

それでも、外野からしたらそう思うの。

会社を辞め、そのまま5年引きこもっている友人。

彼も同じようなことを言う。

5年経っても変わらない。

むしろ、悪くなっているかもしれない。

他人の気持ちを変えることはできない。

僕は、何もできない。

でも、このままでいいとも思えない。

 

ピンチはチャンス。

喪失からしか、見出せないことだって、絶対にある。

 

太宰治さんの人間失格

久しぶりに読み返した。

何度読んでも、魂を揺さぶられる、人間の弱さ。

何度読んでも立ち止まる、新しい発見。

ああ、このシーン、すごいな。

こうやって、あえてこう書いて、感情の流れを際立たせている。

 

人間一匹、できることは知れてる。

でも、「何もやらなかった」より、「もがいた」でありたい。

母、友人。

何も成し遂げられなくても、いいじゃない。

卑屈にならずに、堂々と。

そう、生きて欲しい。