外国語の訳本って、読みにくい。
内容は面白いんだけど、なかなかその世界観に入っていけなかったりする。
訳者がどれだけ上手に訳しても、読みにくくなってしまう気がする。
根本原因、なんだろう?
言葉のニュアンスが国によって違うから?
でも、言語の違いっていうのは、根本原因とは違う気がする。
それはたぶん、「人は他人と完全には意思疎通が図れない」ってことだと思う。
どんなに仲のいい友人でも、家族でも。
人が他人に何かを100伝えようとすると、それは必ず100未満になる。
50かもしれないし、90かもしれない。
何度も繰り返し伝えようと努力することで、50が70になるかもしれない。
この数値がより高い人、より短い時間で高い数値にできる人、それが「仕事のできる人」であるのかもしれない。
日本語の本だと、著者→読者の直球勝負。
著者の想いの伝わりにくさは、この一区間だけ。
外国語の本だと、著者→訳者→読者。
想いの減衰が二区間に増える。
これが、根本原因ではないか。
ジョージオーウェルさんの1984年。
数年前、読んでみたけど世界観に入っていけず、かなり前半で挫折。
そんで、数ヶ月前、映画を観てから読んでみた。
いけた。
自分の読書レベルが上がったせいかもしれないけど。
でも、ああこれはあのシーンだなって、頭の中でイメージしやすいっていうことも大きかった。
文字だけだとイメージしきれない部分を、映画が補ってくれた。
図式的に表すと「著者→訳者→読者←映画」って感じかな?
ただ、それはそれで「映画が正解」っていう先入観になっちゃって、あんま良くないのかもしれないけど。
訳本読む前に映画観る、オススメです。
映画化されてないやつ・・・
これはゆっくり何度も読むしかない!
きっと、近道はないんだよね。