息子と僕は髪を切っただけ。
奥さんは髪を染めていた。
白髪を染めて目立たなくするのだという。
これも化学の世界。
昔はできなかったこと。
諦めるしかなかった。
それが、できちゃう。
ほんとはできないことができちゃう。
ほんとの見た目は白髪なのに、化学の力でそれを無理やり変えてしまえる。
自分の理想の見た目に、若々しい姿に近づけることができちゃう。
ハッとするものがあって。
諦めるしかないもの、受け入れるしかないもの、そういうものができちゃうから。
だから、できないこともできる前提で考えちゃう。
できない時に、「なんでできないの」って悩んじゃう。
できないのが当たり前。
できないことがたくさんある。
それが崩れている。
化学の進歩が逆に人を苦しめている。
そんな可能性があるのかなと思いました。