旦那の周囲が出産ラッシュだから。
結婚2年経ってないくらい?ーとある30歳の夫婦が不妊検査を受けたと聞き、理由を質したらそんな答えが返ってきた。
周りの同年代で子供が生まれていて、なかなか子供ができないから、焦る。
同級生が全員就職していたら、私は大学に進学しただろうか?
大学卒業生のほとんどが起業したとしたら、私は会社に就職しただろうか?
世の中の9割が生涯独身だったら、私は結婚していただろうか?
えっ、子供いるの!?なんで子供つくったの?と驚かれるような世界でも、子供を持っただろうか?
そうやって、周りに流されずに「決断」「実行」出来ただろうか?
僕たちは、無意識のうちに人と比べている。
少数派を否定し、同意してくれる仲間がいれば、さらに自分は安定する。
自分が少数派に属すると、不安になり、自己嫌悪に陥る。
幸福度が高い国ほど、自殺率が高い。
周囲との差の大きさに、押し潰されてしまうから。
もし、食べることさえままならない国の人と比べたら、自分はなんて恵まれているんだろうと、考えられるかもしれないのに。
そこから、前を向くことが出来るかもしれないのに。
飲食店での修行時代、毎日片道1時間自転車のペダルを漕いだ。
雨の日も、あった。
道中のスーパーで熱中症を癒した夏も、あった。
寒さで手足の感覚が無い冬も、あった。
足の感覚が無くなって、どうして自転車が前に進んでいるのかよくわからない時も、あった。
ヴィクトール・E・フランクルさんの「夜と霧」に縋った。
あの時の収容所に比べたらー
「天国だ!ここは天国だ!!」
満面の笑みで、声帯に力を込め、ペダルに体重を乗せた。
今日の一筆は、岩瀬大輔さんの言葉を拝借。
人は、人と比べている限り、残念ながら幸せになれないー