坊ちゃんはめでたい奴で、誕生日は毎年祝日。
天皇誕生日である。
近所の子の盛大な誕生会を目の当たりにしてから、膨らんだ期待値。
今まで、誕生日だって言ったって、ボヘーっとしてたのが、朝だってシャキッと早起きして一人で盛り上がっている。
これも、年一だからこそいいんだよな、きっと。
希少性。
たまに、だから盛り上がれる。
毎日当たり前だと、喜べない。
ほんとは毎日喜べる要素がそこたらじゅうに転がっているかもしれないのに、人はそれに気づけない。
日本海側で生まれ育って、太平洋側へ出てきたら「なんて晴れの日ばっかりなんだ!」って衝撃を受ける。
社会に揉まれていくうちに、10年も経てば晴れているのが当たり前になる。
悲しい哉、人は変化にしか気づくことができない生き物なのである。