ふと、閃いた。
こうすればうまくいくんじゃないか?
夜の定食屋。
お盆におかずを満載してレジへ向かう。
ここで先手を打つ。
これ見よがしに「店内で食べる用の箸(割り箸じゃない洗って使い回すやつね)」を手に取る。
それをプランプランしてアピール。
この箸を持ってるってことは、わかるっちゃー!?
ごはんと汁物の注文がないためにオロオロする店員さんに対し、両手を天に向けて”これでどうぞ!”とジェスチャー。
これが、全く伝わらない。
あのぉ、ごはんとみそ汁は・・・
注文してくれないとこっちは待つばかりで困るんだけど、と言いたげなおばちゃんに対し、「これでお願いします!」と3回くらいボリュームを上げながら繰り返す。
さらに顔をしかめながら、おばちゃんは我に問う。
お持ち帰り・・・ですか?
僕は右手に持った「店内で食べる用の箸(割り箸じゃない洗って使い回すやつね)」を顔の高さくらいで振り回しながら「ここで食べていきたいのですが!!いいですか!?」と応戦する。
これで何とか支払いまで辿り着く。
はぁ。定食屋は食べるまでがめちゃくちゃ疲れる。
箸アピールは完全に失敗に終わった。
人は、自分が思い込んでいるようにしか、その状況を捉えないのである。