日本シリーズ第1戦 総括

おや?今日から日本シリーズ

振り返れば、今年は1試合も日本のプロ野球をまともに観ていない。

開幕直後に放送された菅野投手のドキュメントを観たくらい。

元野球人として、観ましょうかね。

 

先発は当然のごとく菅野投手と千賀投手。

この二人以外選ぶ人なんて、まずいないでしょう。

投手戦以外ありえない。

 

昔は弱かったんだよ?ダイエー時代。

トップが変われば組織はガラリと変わるもの。

ダイエー時代も最後のへん強かったけど。

 

ホークスはスカウティングも抜群。

一芸に秀でてる、即戦力には到底ならないけどポテンシャル高い選手を育成契約も含めて下位指名でとってくる。

さらに孫さんバリバリだから、実績ある選手をお金かけて取ってくることもできる。

選手の集め方、完璧すぎ・・・。

 

マウンドに立った菅野投手。

あれ?開幕の時より腹周り少し細くなったんじゃない?(笑)

まだ全盛期に比べたらブヨブヨだけど、少し締まった気がする。

フォームも開幕時より少し変えたな。

変わり続ける取り組み、頭が下がります。

 

投げている球には違和感。

野投手って、こんなにコントロール悪かったっけ?

解説もコメントする。

全体的に、高い。

確かに、構えたミットよりほとんどの球が高い。

球速はそこそこ出ているようにも感じるが、如何せん速く感じない。

バッターも空振りしない。

まあ、立ち上がりは誰しも何年目でもわからないもの。

1回は3者凡退で切り抜ける。

 

裏、千賀投手。

相変わらず、速いね〜(笑)

画面越しにもおっそろしい速さ。

体型も崩さず保ってる。

ジャイアンツの1番バッター初球を打ってセカンドゴロ。

ここがまず引っかかる。

2番バッターもストレート振る。

ここで、確信に変わる。

ベンチの方針だ。

粘って球数を投げさせるのではなく、ストレートを狙って積極的に打ちにいく。

そして、もう一つ絶対的な千賀投手の球種、久しぶりに見たけど通称「おばけフォーク」も健在。

これは徹底してジャイアンツのバッターは見極めていた。

ほとんど振ってない。

記憶にあるので、ジャイアンツのバッターが振ったのは5球程度。

「三振になってもいいから見逃せ」そんな指示が出ていたのか?

いや、そもそも投げた瞬間はわかんなくて振っちゃうはずなんだけど・・・。

球種によるクセを見抜いた?

どうやってんだろうね?

ジャイアンツのバッター陣のレベルの高さに驚嘆。

 

さて、千賀投手のストレート相手にここまでの積極策でいくってことは、ホークスはリリーフも堅いのか?

試合途中のリリーフ投手紹介でガッテン。

防御率2点台がズラリ。

なるほど、千賀投手をマウンドから降ろしたところで、その後も盤石だから打ちに行くしかねんだ(笑)

この時点で、ジャイアンツなかなか苦しいな・・・。

 

2回、菅野投手はまだ球が高い。

栗原選手という初めて観る人がスライダーを捉え、2ランHR。

この選手、菅野投手と相性抜群なんだろう。

終わってみればこの試合3安打1四球4打点。

おそらく、このままシリーズ男になる。

毎回不思議とそういう選手が出てくるもの、シリーズ独特の面白さである。

 

4回、初回から全力で飛ばしてきたようにも見える千賀投手。

前回の大城選手の粘りも功を奏したか、岡本選手にフォークを見極められノーアウト1、2塁のピンチ。

迎えるは丸選手。

この場面がキーだったと思う。

ジャイアンツが反撃できるかの別れ際。

これまでカウントを取れてたスライダーがわずかにズレ、ノーストライク2ボール。

ジャイアンツがストレート狙いなのはわかってる。

さらに、スライダーが外れて変化球が投げにくい。

もっと悪いことに1、2塁埋まってる。

千賀投手の今日のコントロールでは、このカウントから変化球でストライクが取れない。

当然、丸選手はストレートを待つ。

そこにストレートを投げなければいけないという圧倒的な状況。

千賀投手は、投げた。

それは、アウトローギリギリの打つには難しい球。

カウントからして、丸選手は見逃せばよかった。

が、しかし、丸選手は「きた!」と思ってしまった。

結果、セカンドランナー坂本選手のギリギリまで打球を見えないようにする走塁も虚しく、ショートゴロゲッツーという最悪の結果に。

後続を抑え、この回も0点に抑えた千賀投手は圧巻。

僕はこのアウトローの一球が試合を決めたと思う。

 

千賀投手のコントロールが全体的によかった訳ではない。

ただし、要所で崩れない。

エースの凄みを見た。

 

対した菅野投手。

4失点だが、四球0は文句なしに素晴らしい。

ここまで2安打している栗原選手との3回目の対戦。

まともに勝負したけど、全部ボール球で振ってくれたらラッキーくらいでもよかったんではないか。

でも、そんな時に限って塁が埋まってたんだよね・・・。

シリーズ男、それは運も持ってる男なのだ。

 

さて、試合結果とは関係ないが中村晃選手、打撃フォーム変わってないけど、タイミングの取り方少し変えたよね?

前からこんなだっけ?

野投手の左足上げるのに合わせて、自身の右足を上げる。

次に菅野投手が左足を降ろしていく(重心を下げていく)のに合わせて自身の右足を降ろしていく。

まさに2段階シンクロ。

 

松田選手。

打つ直前にこんなにキョロキョロしてたっけ?

やたらと三遊間方向見てた。

直前に守備位置確認して打つ方向変えてるの?

 

全体を通して、皆さん守備が素晴らしかった。

目立つ捕殺やダイビングキャッチもそうだけど、坂本選手のバックハンド捌き、中村晃選手のベース爪先立ち捕球、上手かった。