あちゃーセンサー

北海道、白老から帯広へ。
広大な大地をJRで移動なのだ。
白老駅のみどりの窓口・・・というか、駅事務所。
ケータイの路線検索画面を見せ、「これに乗りたいんだ!」と狼狽える。

まずは白老→南千歳の特急。
「自由席でいい?」と人生のベテラン職員から確認される。
おや?指定を勧めてこない。
よっぽど空いているってことか?
乗ってる時間も20分くらいだし、最悪座れなくても死んだりしないし。
短く、浅い想像の末、了承する。

続いて、南千歳→帯広の特急。
「自由席でいい?」とまたもや確認される。
おやおや?なぜ指定を勧めてこない?
この区間は2時間の長い逃避行。
座れませんでした、ではすみません。
思わず「空いてるんですか?」と問う。
問わずにはいられなかった。
「ん~、もう指定席は通路側しか空いてないね・・・」
えっ!?ならなおさら通路側指定するしかないじゃない!!??
この特急は南千歳始発の電車なのか?
「いや、札幌からくる電車だよ」
えっ!?札幌って人口多いじゃない?というか観光客もたっぷり乗ってそうじゃない!?席取らなきゃヤバいじゃない!!??
通路側、指定完了。
でも、胸に引っかかる、なんか魚の細かい骨が取れずに引っ掛かってる感じ。
なぜ、あの人生の先輩は指定席を勧めてこなかった??

その疑問、南千歳駅のホームにて晴れる。
スッカスカの自由席車両が過ぎ去ったあと、僕が乗るそこそこ埋まった指定席車両の扉が開く。
あれか・・・札幌から観光で帯広いく人少ないのか。
観光でくる輩、だいたいここから乗るってこと?

理由は定かでないが、教訓が一つ。
指定席がパンパンだからといって、自由席もパンパンとは限らない。
人生の先輩にはきっと見えていた。
スッカスカの自由席が。
ただ、100%大丈夫とは言えない、わからない、だからあんな言い回しになるのかもしれない。

精神を乱した僕は、手を滑らせて缶コーヒーを落とし、隣の席の女性にかけてしまった。
自分の母くらいの年齢だろうか。
申し訳。

過去を振り返っても、よくある。
嫌な予感、感じてもほぼ100%突っ走り、あちゃーっ!!となる。
せっかくセンサーが反応しているのに、もったいない限りである。
なんとかならないものか・・・