われら

教育テレビの「知恵泉」という番組を観たり、観なかったり。

この前、というか結構前に白洲次郎の回を観ていた。

次郎さんが天皇陛下からのクリスマスプレゼントをマッカーサーに届けに行くシーン。

「そこの床の上に置いておけ」

マッカーサーに言われた次郎さんは

「我らは戦争に負けたが、奴隷になったわけではない」

と物申す。

 

かっこいい。かっこよすぎる……。

私だったら、ビビって床に置いてしまう、絶対。

感慨に浸っていた私に3歳の息子が

「『われら』ってなーに?」

と聞いてきた。

なんだそんなことか。『われら』っていうのはね・・・

うっ、意外と説明すんの難しい。

『われら』なんて『われら』でしょ?くらいにしか考えたことない。

「あのね、おれがこっち側におったら、おれもお前も『我ら』ね?そんでさ、おれこっち側でおまえがそっち側やったら『我ら』はおれだけで、おまえは『我ら』じゃないの。ね?」

息子はポカンとすらしていなかった。

自分は、『我ら』という言葉すら説明できないのか・・・。なんと薄識。

3歳児に「無知の知」を教えてもらう、32歳の秋。