タクシーで試してみたいことが、あった。
終電を逃した赤池駅。
最寄りの日進駅まで、さあどうしよう・・・。
どうしようかと言っても、選択肢は大きく三つ。
①徒歩
②タクシー
先週は①で帰った。キャリーバックを引いて。
今日は、キャリーバックはない。
なくて荷は軽いのだが、気力が残ってない。
地下から階段を上がり、ロータリーへ出るとタクシー乗り場に列。
彼らはきっと、おんなじ人達。
気力がないか、単にめんどくさくてタクシー乗ろうとしてる人。
タクシーは「書き入れ時じゃ!!」という気合いで高速回転している。
終電が早いことで、儲かる人もいるんだなぁと感慨に浸る。
そんな人達の列に突っ込んで行き、僕は言った。
日進方面へ行く方、いらっしゃいますか?
同乗しませんか?
3秒くらい間が空いた。
おそらく、こんなこと言うやつ、今までいなかったんだろう。
ポカンとした後、僕の意図を理解した女性二人が手を挙げた。
列の先頭に近い。
本来、僕は最後尾に付くべきなのかもしれないが、気にしない、気にしない。
律儀に列を成す人達を追い越し、手を挙げてくれた女性の番になったら、タクシーに乗り込んだ。
タクシーのメーターは、しばらく大人しい。
でも、目的地が近づくと、二次関数的に跳ね上がっていく。
同乗の二人は、自宅が僕よりも遠方。
先に僕の家に到着して、メーターは約1500円。
う〜ん、ここで満額払ってもいいんだけど、それだと僕が同乗して良かったのは、「タクシーの列に並ばずに乗れた」ってだけになっちゃう。
うん、ここはひとつ、ケチケチでいこう!
1000円でいいですか?
特に反応がなかったので、千円札一枚を残し、スルーして降りる。
まあ、いきなりそんなこと言われて、どのくらいが妥当なのかわかんないわな、きっと。
まぁ、一人で乗ろうとしてたとこ、間違いなく安くなって、時間もそんなに変わんないんだから、許せ、おねーさん!
やってみて、結構ありかな、と思うんだけど。
あの整然と列をなしているタクシー待ち。
結局、思考停止だと思うのさ。