お前だってきっと楽しいよ、という幻想

なんやかんやで、息子に野球をやってほしいって気持ちはある。

もちろん、強制はできないけどね。

野球嫌いな小3の息子が、でも、練習は見に行ってもいいって話になって、学校まで徒歩。

土曜日の朝、奇抜な行動が趣味のような坊ちゃんはランドセル着用に拘り、奥さんは脱着に拘り、両者の溝は埋まらないまま、僕と坊ちゃんは家を出た。

体調不良で早く起きれず、練習は始まっている時間。

まずは寄ってきた少年に監督は誰か聞く。

そこでキャッチボールしてる、あのグローブの人。

間を置かず突っ込んでいくと、監督は超さわやかな笑顔で応対してくれた。

野球、好きなんだろうな、この人も。

あっちで体験やってるよ、ということで、坊ちゃんに参加してもらう。

体験の1回目の投球練習を終え、瞬殺で「帰る」宣言の坊ちゃん。

野球を辞めようとした清水さんを茂野吾郎君が「キャッチボールすらまともにできないお前が野球の面白さなんてこれっぽっちもわかっていないんだからな」って引き留めた時のようなドラマチックなイベントが現実で起こるわけもなく、お礼を言って退散。

 

オレ、野球楽しかったから、お前だってきっと楽しいよ!

 

その思いって、なかなか外せないのね。