瞼の向こうに太陽光

いい天気。

海の見える3階の部屋。

潮風は十分届いてるんだけど、昔っから鼻が利かなくて潮の香りはしない。

ベランダにスノーピークの椅子を出して日向ぼっこ。

暑くもなく、寒くもない。

虫も少ない。

秋という短くて貴重な時間。

椅子に深くもたれ目を瞑る。

閉じた瞼の向こうに太陽を感じる。

そうか、太陽光は皮膚を貫通するんだなぁ。

閉じた目をさらに両手で覆って覆ってみる。

今度は真っ暗だ。

手のひらはさすがに厚すぎて通らないか。

「朝」を感じられるように、だろうか。

瞼って、ちょうど太陽光が貫通するくらいの厚さになってるんだなぁ。