リンゴのおっちゃん

月イチくらいで出張する現場がある。

最寄駅から歩いていくんだけど、途中で交通誘導のおっちゃんがいる。

この暑さの中、長袖長ズボン、大変である。

日焼けで焼きリンゴみたいな顔になっているのが、とてもチャーミングだ。

 

いつもの交差点を曲がると、遠目にリンゴのおっちゃんが見える。

挨拶するにはまだ遠いな・・・というタイミングで目が合う。

おっちゃんは目を逸らし、僕まで目を逸らすのも何かが違う気がして、できるだけ前向いて歩く。

でも、なんとなく目を逸らしたくなる気持ちもわかる。

挨拶の間合いに入るまで見つめ合い続けるほど、お互いのことを知っているわけではない。

やがて、挨拶の間合いに入り、「おはようございます」と頭を垂れる。

日焼けのせいで、歯が相対的に白く見える。

「暑いですね」「大変ですね」という言葉が出てきそうで、出てこない。

出てこないけど、お互いそう思ってるような、そんな雰囲気。

 

どんな仕事してても、好感を持てる人、持てない人がいる。

リンゴのおっちゃん、見習わねば。