フィードオイル

毎週欠かさずに観てます、情熱大陸

今回はうなぎ職人だという。

その焼き方、斬新。

常識がぶっ飛ばされるね。

焼きが入りすぎるところにはチョコチョコ水ぶっかけたりしてる。

 

料理の何割かは素材で決まる・・・という言葉もあったような。

その職人さんも例に漏れず、養殖場に足を運んでいた。

天然物、流通してる1%くらいなんだって。

養殖場での光景、ちょっと衝撃。

まず、水温は育ちが早いように暖かくなってる。

んで、餌。

なんか茶色い粉に「フィードオイル」と呼ばれる油を混ぜ、機械で捏ねる。

パンの焼く前みたいな状態になった、巨大な粘土の塊のような物体を水中に放り込むや否や、大量の稚魚が食らいつく。

その姿、タタリ神になった乙事主のよう(映画もののけ姫に出てたやつね)。

結果、天然の鰻は3年かけてでっぷり大きくなるのに対し、養殖はおよそ半年で出荷できるのだという。

 

職人さん曰く、この育ち方の違いで味がまるで違ってくるのだという。

養殖は脂過多。

天然物はあっさりして美味しいのだと。

対して養殖屋さんが反発する。

鯖だって、脂ののったノルウェー産が美味しいと言われているではないか。

 

いつだって、経済が絡むと話はややこしい。

でも、天然物の鰻食べてみたいな。

あと、フィードオイル入りの餌に食らいつく鰻の稚魚を見て、ちょっと引いてしまった。

そうやって育った鰻を食べたいと思えない自分がいる。

恐らく、養殖業者さん自身も同じなのではないか?

 

人間も鰻の稚魚と同じかもしれない。

フィードオイル入りの加工食品を食べて育つ人間。

ヒトの死体は昔に比べて死臭がしなくなったという。

果たして僕たちは生きているのか?

それとも経済というバケモノに養殖されているのか?