生産性はないが、豊かな時間

クッタクタで帰宅して布団に寝転ぶ。

引き戸を開けて坊ちゃんが入ってくる。

 

よるおさんぽいこう!!

 

しばらく揺すられ、起き上がる。

鉛のように重たい身体。

引き摺るように玄関の扉を開ける。

 

不思議なもので、歩き続けていると身体が楽になってくる。

血行が良くなるからだろうか?

 

何を話すでもなく、金魚の糞の如く坊ちゃんの後ろをついていく。

理由はわからないが、小学校まで案内してくれた。

 

生産性はないが、豊かな時間が流れる。

中学生にもなれば、こんな時間はなくなってしまうだろう。

それでいい。

子離れできない親になるつもりは毛頭ない。