三行半

三行半、という言葉がある。

離婚する時、片割れへ一方的に突きつけるような、そんな場合に使うようで。

今まではさ、小説の中で、本の中に張り巡らされた普段会話では使わないような言葉を「何となーく」ですっ飛ばしてた。

言葉の流れで、ストーリーにはついていけるしね。

それを、やめようと思ってさ。

 

便利な時代で、ケータイで検索すればパッと「答え」が画面に映し出される。

この見えない電波というものの威力は凄まじい。

小説の中では妻が夫へ三行半を・・・という使われ方をしていたが、語源を辿ると、江戸時代には夫から妻へ一方的に突きつけるものだったそうで。

なるほど、敢えて逆転で使うことでの言葉遊びというか、その妻の男気を表現してんだね。

 

面白い、と思うと同時に姉夫婦の姿が頭に浮かぶ。

お互いに否定し合い、完全に冷え切った関係。

姉が「離婚してください」と土下座してもスルーされたとも聞く。

どこまで本当なんだか・・・。

ただ、それが合っているとすれば、「三行半」は江戸時代の言葉のまま。

その意味合いはあまり変わっていないのかもしれない。

 

江戸時代は1868年までだという。

それから150年。

人間関係の本質はそう簡単に変わらないということか。