坊ちゃんとサイクリング。
自由に行きたいところへ。
小さな背中を、僕は漕ぐ回数を減らしながら後ろから付いていく。
「ここ、〇〇しょうがっこうだよ!」
入学したての小学校に案内してくれた。
土曜日の朝。
グラウンドでは少年野球チームが練習中。
少子化に加え、野球人気は低空飛行を続けているのだろう。
紅白戦ができるほどの人影は見当たらない。
よし、坊ちゃんも野球やるか!
間髪入れず「やらない」と返ってくる。
高校野球まで続けた身としては少々寂しい。
子供が何をやるかは親が強制すべきではない、というのが僕のスタンス。
それは変わらないが、なんだろうね、この「自分がやってたスポーツを我が子にもやってほしい」願望は。
自分の価値観を押し付けたい。
かなり原始的な欲求。
何のために備わっているのだろう?
自分がやってよかったと信じている事を我が子にも経験させることによって、子孫の生存確率を高めたい。
・・・ということだろうか?