遠くへ行って思うことはいつも同じ

久しぶりにちょっと本格的な出張。

2週間は確実に超える。

だから、滞在というよりはちょっとした生活になる。

しかも、前回1泊した宿は大外れ。

積年のヤニの匂いが染み付いていて、部屋に入ってすぐに体が痒くなった。

1泊ならやり過ごすこともできるけど、次選んだ宿がまたハズレだったら・・・。

珍しく妥協せずギリギリまで粘り、探し当てたウィークリーマンション。

印刷した地図を片手に駅から不動産屋へ歩く。

どれだけスマホが進化しても、結局は印刷した紙を見ながらってスタイルが一番しっくりくるのは変わらない。

なんなんだろうね、これは。

 

電話対応してくれた方は休みだった。

代わりに対応してくれたスタッフ、決して悪くないほうだと思うんだけど、どうしても見劣りしてしまう。

やっぱ人だね。

 

さて、先に送っておいた段ボールが一箱。

キャリーバックとリュックとトートでどっさり持ってきたものがまあ同じくらいの量。

これを部屋の中に配置していく。

始めはもたもたしてんだけど、1時間、2時間と経つうちに「ああ、これはここだ」って定位置が決まってくる。

 

家具や備品が一式揃っている。

とはいえ、自分なりに持ってきたものを配置して、夜飯の買い出しに初めてのスーパーに行って、なんてやっていたらもう夜なのである。

始発でやってきたのに、このザマである。

日当たりが悪くてリアルに外よりも寒い室内。

見たこともないメーカーの洗濯機が奏でる単調な運転音。

 

どこか遠くへ行って思うことはいつも同じ。

自宅が一番だなぁって。

それでも日が経つと、旅行やらなんやらでまた遠くへ行ったりする。

そうやって、大事なものを忘れては思い出しという作業を繰り返すのが人間なのかもしれない。