脳って意外と優秀

倦怠感とともに仕事を始める土曜日の朝。

チームで仕事をする時、相方がいるとしよう。

大概、どちらかが怠ける。

たぶん、ホッとして任しといていいな、と思うのだろう。

過去、互いにどちらも一生懸命、自分ごととして真面目に取り組んでた案件もあったが、1年後には二人とも会社を辞めていたりする(笑)

 

嫌な予感とともに、祈るような気持ちで進めていた計算。

昼過ぎ、悪い方に的中する。

なかなか救いのない休日。

一度、対策を練って、対処した問題。

これ以上できること、あんの?

一旦、PCをシャットダウンして、走る。

およそ20 kmを走る中、ふと「こうしたらどうか?」という案が浮かぶ。

特に考えながら走ってたわけじゃない。

「見つめる鍋は煮えない」この言葉が身にしみる。

 

さて、日が沈みかけた頃から作業再開。

ランニング中に思いついた案では解決できなかった。

5秒くらい落ち込み、道を探す。

まだ、気がついていない通路。

もへーっと、絵を俯瞰して眺める。

ふと、図面上に一本のラインが浮かぶ。

・・・あった、ここだ。

このラインなら、一箇所減る。

数値をクリアできるかもしれない。

その部分と計算式をリンクさせ、数値を弾き出していく。

式を整えきり、最後のエンターキーを弾く。

いった・・・クリアした・・・

ガクッと肩の力が抜け、疲労感と重力で身体が沈む。

 

さて、仕事はこれで終わらない。

今、頭の中にあるイメージを社内の他者へ伝える資料を整えなければならない。

それがなければ、伝わらない。

伝わらなければ、意味がない。

最悪、この案で変更かければ、数値上はいいはず。

この案なのか、別の方法をとるのか。

さらに、決めたことを、客先に納得してもらわないといけない。

この、くそ時間がない中で・・・

しかも、代わったばかりの、「自分で決められない」客先担当者にだ・・・

 

日付を跨いで、やっとこさひと段落。

まだ先行きが見えないけど。

脳って意外と優秀。

時間はかかるけど。

 

誰かが描いたファンタジー、いわゆる絵に描いた餅を実現までもっていくには、莫大な労力を伴う。

ファンタジーを描くだけが仕事の人は、それを知らない。

そしてまた、次のファンタジーが現実世界に投下され、誰かが苦しむのである。