仏の解釈

友人が車を買い替えたという。

1万円くらい盛れば、ナンバープレートの数字を指定できるらしいの。

今のナンバーが気に入ってるから、それにしたい。

そんで、それを申し込んだんだけど、どうも様子がおかしい。

あれ、納車直前だけど、ナンバーの確認してこない・・・。

悪い予感とは、不思議とよく当たるもので。

かつ、予感がしてもなかなか確認するための行動が起こせないもので。

 

「ナンバー変更の申し込みされてたんですね・・・」

手遅れになってから、彼はディーラーから電話でこう告げられたという。

詫びもなく。

しかもナンバーは「シックスナインジロー」と読めるという。

そりゃ、怒るよね。

いや、違う。

彼は微笑んでいる。

 

中古車ディーラーで買う自分が悪い。

ベンツを新車で買えばこうならない。

 

ハッとした。

以前、餃子の王将で「注文したのが出てくるのが遅い」と悪態をつく若輩者が脳裏に蘇る。

そんなに早く食べたいなら牛丼屋へ行け、という話。

確かに、忙しい中古車ディーラーにマメな接客、対応を求めるのもどうなのか。

 

彼は、このをバネにするのだという。

ベンツを買える人間になるために。

仏の解釈。

この話、忘れないようにしよう。