ある日のゲストハウス。
ガチャっとドアを開け、今晩の寝床に入室。
先客、現る。
茨城から折り畳み自転車を持参して観光に溺れているという爺さん。
現地は山梨である。
聞いてほしい!がほとばしる爺さんの話を「シャワー浴びるから」と倒しこみ、離脱。
う~ん、とにかく聞いてほしいんだよな。
翌朝、これでもかというくらい、絶妙に起床のタイミングが被る。
「今日もお仕事ですか?大変ですね」
「僕は引退してるから歴史が好きでね」
「来週は石川県なんですよ」
しーーーっ!!
まだ寝てる人いますから!!
「えっ?そうなんですか?」
押し殺した声で、爺さんの話を叩き折ったつもりなのだが、効果は薄い。
爺さん、この年まで「気遣い」ということを学ばなかったのか?
引退して、悠々自適に全国各地を旅して、そんでいいじゃない?
なんでまたそんなに人との触れ合いを求めてんだ?
ここまでいくと、害である。
うーん、なんかこういうの見ると、引退後の悠々自適がいいかっていうと、単純にそういう話でもないなって。
自分がどうしたら心地いいかがわかってて。
周りが見えてて。
自分をごり押しするんじゃなくて、軽めの挨拶から徐々に・・・くらいがいいな。